【企業】労働者派遣と請負の区別とは

  偽装請負という言葉を聞かれたことがあるかと思います。これは、労働者派遣請負とでは、労働者の安全衛生の確保や労働時間の管理などに関して、雇用主・派遣先又は注文主が追うべき責任が異なっているため、実体と契約形態に齟齬が生ずるために起こる問題です。

  では、派遣と請負の違いは何でしょうか?

  最も大きな違いは、指揮命令関係が派遣先(注文主)と派遣労働者(労働者)との間にあるか否かです。直接の指揮命令関係が生ずる場合には労働者派遣に当たります。

 具体的に、当該事業主が

1)労働者に対する業務の遂行方法に関する指示その他の管理を自ら行うこと
2)労働者の始業及び終業の時刻、休憩時間、休日、休暇等に関する指示その他の管理(単なる把握を除く)を自ら行うこと
3)労働者の労働時間延長、休日労働における指示その他の管理(単なる把握を除く)を自ら行うこと
4)労働者の配置等の決定及び変更を自ら行うこと
5)業務の処理に要する資金につき、すべて自らの責任の下に調達至弁すること
6)業務処理について、民法・商法その他法律に規定された事業主としての全ての責任を負うこと
7)自己の責任と負担で準備し、調達する機械、設備、器財(業務上必要簡易な工具を除く)、材料、資材により業務を処理すること
8)自ら行う企画又は自己の有する専門的な技術若しくは経験に基づいて業務を処理すること

  などを満たす場合には、実質的にも請負であると認められます。逆に言えば、これらを満たさない場合には請負形式であっても派遣とみなされますのでご注意ください(労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準、昭和61年4月17日労働省告示第37号参照)。